確定申告

確定申告で個人事業主が赤字の場合でも申告する5つのメリットとは?

確定申告で個人事業主が赤字の場合には、申告する必要がないのに、「なぜ確定申告するのか?」こんな疑問がある方必見です。確定申告が得意なベテラン税理士が、確定申告で個人事業主が赤字の場合でも確定申告をすることによる5つのメリットについて徹底解説いたします。

確定申告をする5つのメリット

最初は、確定申告をする5つのメリットについてです。

個人事業主が明らかに赤字の場合には、確定申告をする必要はありません。

しかし、確定申告をすることにより、次の5つのメリットがあります。
1:損益通算
2:純損失の繰越控除
3:源泉所得税の還付
4:国民健康保険料の軽減
5:所得証明の取得

5つのメリットについて、詳細に解説していきます。

損益通算

次は、損益通算についてです。

損益通算とは、所得金額の計算上生じた損失の金額がある場合に、他の所得金額と損益の通算ができる制度のことです。

赤字の場合でも申告をすることにより損益通算が適用できる場合があるので、納付税額を減額できる可能性があります。
損益通算について知りたい方は、私の別のブログで詳しく解説していますので、こちらをご覧ください。
ブログはこちら 損益通算の解説

純損失の繰越控除

次は、純損失の繰越控除についてです。

損益通算をしても、引ききれない損失の金額(純損失の金額)がある場合には、青色申告書を提出している年に限り3年間繰越控除の適用が受けられます。これを純損失の繰越控除といいます。
赤字でも申告をすることにより、純損失の繰越控除が適用できる場合があるので、納付税額を減額できる可能性があります。

源泉所得税の還付

次は、源泉所得税の還付についてです。

源泉所得税とは、特定の所得に対して所得の支払いを受ける際に、支払いをする者が所定の方法により徴収する所得税のことをいいます。

赤字でも申告をすることにより、源泉徴収されている所得税の還付を受けられる可能性があります。

国民健康保険料の軽減

次は、国民健康保険料の軽減についてです。

国民皆保険制度により個人事業主の場合には、市町村における国民健康保険の加入が義務付けされています。

市町村における国民健康保険の保険料は、前年の所得金額により保険料が計算されます。

赤字でも申告をすることにより、国民健康保険料の軽減を受けられる可能性があります。

所得証明書の取得

次は、所得証明書の取得についてです。

所得証明書とは、市町村などが発行する所得などを記載した書類のことになります。

住宅の購入時に住宅ローンなどを契約する際には、必ず所得証明書が必要になります。

赤字でも申告をすることにより、住宅ローンなどの契約の際に所得証明書の取得ができるようになります。

まとめ

それでは、ここまでの内容を振り返ってみます。

「確定申告で個人事業主が赤字の場合」で悩んでいる人のために
「申告する5つのメリット」についての解説

  1. 損益通算:申告することにより損益通算の適用が受けられる可能性がある。
  2. 純損失の繰越控除:申告することにより純損失の繰越控除の適用が受けられる可能性がある。
  3. 源泉所得税の還付:申告することにより源泉所得税の還付が受けられる可能性がある。
  4. 国民健康保険料の軽減:申告することにより国民健康保険料の軽減が受けられる可能性がある。
  5. 所得証明書の取得:申告することにより所得証明書を取得できる。

この記事を書いた想い
今回、「確定申告で個人事業主が赤字の場合でも申告する5つのメリットとは?」をテーマに記事を書いたのは、歯科医院の院長先生から、「赤字の場合には、申告する必要がないのに、なぜ確定申告をするのか?」という質問をよく受けるので、それならば確定申告で個人事業主が赤字の場合でも申告するメリットについて詳しく書いてみようと思ったからです。

そのためには、確定申告をする5つのメリットを詳しく解説したほうが分かりやすいと思ったので、確定申告をする5つのメリットについて詳しく書いてみました。
質問を24時間受け付けております。(無料で質問する!)

質問はここをクリニック

「歯科医院を開業する多くの先生方に本当に成功してほしい、そして歯科医院の廃業を減らしたい」そんな想いから歯科医院の院長先生に確定申告で悩んでほしくないという気持ちからこの記事を書きました。

歯科医院を開業する院長先生の確定申告のお悩みを解決することにより歯科医院経営で成功することを心から願っております。

最後まで記事をお読みいただきありがとうございました。

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。