歯科医院の開業支援は、誰に頼めば成功できるの?|その答えがわかる、開業支援の流れから開業後の支援までを詳細に解説します。
歯科医院の開業支援は、開業前の支援と開業後の支援があります。
歯科医院の開業支援というと、ほとんどの人が、開業するまでの支援(開業前の支援)だと思われているのです、が、実際には、開業した後の支援(開業後の支援)もあることを覚えておいてください。
それでは、開業前の支援と開業後の支援についてお話ししていきます。
まずは、開業前の支援からお話しします。
目次は、読みたいところをタップして飛べます。
開業前の支援
最初は、開業前の支援についてです。
開業前の支援についてお話しするには、まず、開業までの流れがわからなければ、話を進めて行けないので、開業の流れについてお話しします。
今回は、テナント開業についてのお話をします。一戸建て開業の場合には、開業の流れのタイムスケジュールが変わってきます。
テナント開業の場合には、おおよそ6か月〜8か月位かかります。
一戸建て開業の場合には、おおよそ10か月〜12か月位かかります。
開業の流れ(タイムスケジュール)
開業をしようと思った時から、開業するまでの流れについてご説明していきます。
開業計画
最初は、開業計画です。
開業しようと思ったら、まずは、いつ頃開業したいのか(開業予定日)を決めて、そこから逆算で計画を立てていきます。
開業計画では、開業場所の選定をして、事業計画を作っていきます。
事業計画は、おおよそ開業日から6か月位前までにたてます。
物件決定
次は、物件決定です。
開業しようとする場所の物件の決定をします。
物件決定では、資金計画及び資金調達計画をたてて、融資の申し込みをします。
物件決定は、おおよそ開業日から5か月〜6か月位前までに決定をします。
工事着工
物件決定がすんだら、次は工事着工です。
工事着工では、物件の契約をして内装及び設備工事の着工をします。
工事着工は、おおよそ開業日から4か月〜5か月位前までに着工します。
開業前の準備
次は、開業前の準備です。
開業前の準備では、医療機器の選定と購入をします。
開業前の準備は、おおよそ開業日から3か月〜4か月位前までに準備をします。
内装の完成
次は、内装の完成です。
内装の完成では、看板の設置や広告物の作成をします。
内装の完成は、おおよそ開業日から1か月〜2か月位前までに完成させます。
直前準備
次は、直前準備です。
直前準備では、スタッフの募集、面接、決定、研修をします。
スタッフの募集は、求人情報誌や新聞折込などでします。
直前準備は、おおよそ開業日から2か月〜3か月くらい前までにします。
内覧会
次は、内覧会です。
内覧会では、開業の案内や歯科医院の広告宣伝をします。
開業の案内などの広告宣伝は、新聞折込みなどでします。
内覧会は、おおよそ開業日から1か月~2か月位前までに準備をして
実際の内覧会は、おおよそ開業日の1週間〜2週間位前にします。
開院
次は、開院です。
開院では、開業の手続きをします。
開院は、おおよそ開業日の1か月位前までにします。
オープン
最後にオープンです。
よく言われていることは、オープン初日の患者数は、内覧会での来院数の10%位と言われていますので、いかにして内覧会での来院数を増やすかでオープン初日の来院患者数が決まってきます。
ここまでが、通常のテナント開業での開業の流れになってきます。
ここまでで、ひととおり開業の流れがわかったと思うので、次は、歯科医院を開業するときに支援してくれる開業支援は、どこまでの支援をしてくれるのかをお話ししていきます。
開業支援の範囲
開業の流れがわかっても実際に支援は、どこまでしてくれるのかがわからなければ、頼むことができませんから、開業支援の範囲についてのお話になります。
開業までの支援
通常は、開業の流れでお話しした、開業計画からオープンまでの全ての作業について支援してくれます。
誰にお願いするかによって、ご自身での作業も変わってくると思います。
開業後の手続き
ここでお話しする稼業後の手続きは、診療所開設届、保険医療機関としての登録手続きなどになります。
それでは、支援の範囲がわかったら、次は、誰に開業支援を頼むのがいいのかのお話です。
歯科医院を開業するときの開業支援先のお話をします。
開業支援先
歯科医院を開業するときに開業支援をしてくれる支援先としては、おおまかに次の4つに分かれます。
税理士
最初は、税理士です。
税理士といっても歯科医院に特化して歯科医院の開業支援をしている税理士になります。
通常税理士の場合には、開業後の税務・会計の顧問契約のために無料で支援しているところがほとんどです。
コンサルタント
次は、歯科医院の開業支援コンサルタントです。
開業支援コンサルタントの場合には、100万円〜200万円位の費用がかかります。
医療機器メーカー
次は、医療機器メーカーです。
医療機器を売るために支援するので、ほとんどが無料で支援しています。
歯科材料問屋
最後が歯科材料問屋です。
歯科材料問屋は、自分のところで材料を買ってもらいたいので、ほとんどが無料で支援しています。
どこに頼めばいいのか
それでは、お話しした、支援先のどこに頼むのがいいのかのお話です。
開業資金をすこしでも抑えて開業するためには、有料のコンサルタントは避けたほうがいいです。
医療機器メーカーは、無料でも高い医療機器を売りつけられることがあるので、避けたほうがいいです。
税理士に関しては、友人知人から紹介された税理士がいない場合には、顧問契約をすることを前提に頼んでもいいですが、支援する担当者によると思います。
歯科材料問屋は、そこで材料を仕入れる予定であれば、たのんでもいいと思います。
歯科材料問屋は、支援を担当する営業マンによっては、お勧めします。
ここまでは、歯科医院の開業前の支援についてお話してきましたが、ここからは、歯科医院開業後の支援について、お話していきます。
開業後の支援
歯科医院の開業後の支援については、大きく2つに分かれます。
1つ目が開業後の歯科医院の税務・会計の支援です。
2つ目は、開業後の歯科医院の経営の支援です。
税務・会計支援
税務・会計の支援は、税理士の資格がなければできないので、税理士に頼むことになります。
しかし、税理士ならば誰でもいいわけではありません。
歯科医院に特化した税理士にお願いしなければいけません。
歯科医院に特化した税理士
なぜ、歯科医院に特化した税理士に頼まなければならないのか?
それは、歯科医院の税務は特殊なので、歯科医院に特化した税理士でなければ、無駄な税金を払ってしまう恐れがあるからです。
税理士に依頼しないで、院長先生ご自身で税務・会計をするという選択もありますが、それはお勧めしません。
ご自身で税務・会計をやられているほとんどの院長先生が、口をそろえていうことが「開業当初から税理士にお願いすれば良かった」なのです。
経営支援
次は、歯科医院の開業後の経営の支援についてお話していきます。
経営の支援は、歯科医院の経営支援コンサルタントまたは、歯科医院の開業支援税理士にお願いすることになります。
歯科医院開業支援税理士
歯科医院に特化している税理士の中でも歯科医院の経営支援をしている税理士もいます。
通常は、コンサルタントにお願いするのですが、それだと税務・会計支援は税理士、経営支援はコンサルタントと2つのところにお願いすることになるので、顧問料も高額になったり、手間も増えたりします。
できれば、1つのところにお願いするほうが手間がかかりません。
歯科医院の経営支援コンサルタント
次に歯科医院の経営支援コンサルタントについてお話していきます。
歯科医院の経営支援コンサルタントは、税務・会計の支援はできません。
なので、コンサルタントにお願いしようとすると、コンサルタントとは別に税務・会計の支援をしてくれる税理士もさがさなければなりません。
両方を探すのは大変なので、できるなら、1つのところで税務・会計支援と経営支援の両方をお願いするほうが、院長先生の手間が省けるメリットがあります。
まとめ
それでは、ここまでの内容を振り返ってみます。
歯科医院を開業するときの開業支援には、開業前の支援と開業後の支援があります。
開業前の支援
1.開業の流れ(タイムスケジュール)
①開業計画→開業日から6か月位前
②物件決定→開業日から5か月~6か月位前
③工事着工→開業日から4か月~5か月位前
④開業前の準備→開業日から3か月~4か月位前
⑤内装の完成→開業日から1か月~2か月位前
⑥直前準備→開業日から2か月~3か月位前
⑦内覧会→開業日から1か月~2か月位前
⑧開院→開業日から1か月位前
⑨オープン→開業日(祝オープン日)
(注)期間については、おおよその目安にしてください。
2.開業支援の範囲
①開業までの支援→上記1①~⑨までのすべての支援
②開業後の手続き→診療所の開設届など
3.開業支援先
①税理士→顧問契約をすれば無料
②コンサルタント→100万円~200万円位
③医療機器メーカー→医療機器を購入すれば無料
④歯科材料問屋→歯科材料を仕入れれば無料
開業後の支援
1.税務・会計支援
歯科医院に特化した税理士→おおよそ年間顧問料88万円~110万円(税込み)位
2.経営支援
①歯科医院開業支援税理士→おおよそ税務・会計支援年間援顧問料+経営支援年間顧問料154万円~242万円(税込 み)位
②歯科医院の経営支援コンサルタント→おおよそ経営支援年間顧問料132万円~264万円(税込み)位
上記の年間顧問料は、おおよその税込み金額になりますので、参考にしてください。
支援してもらう項目や条件などにより金額は変動しますので、実際に依頼するときは、最初に金額をご確認していただくことをお勧めします。
この記事を書いた想い
今回、「歯科医院の開業支援は、誰に頼めばいいの?」をテーマに記事を書いたのは、
歯科医院を開業して開業ダッシュを成功するためには、歯科医院の開業支援を誰に頼むかにかかってきます。
そのためには、開業の流れ、開業支援の範囲、開業支援先などが分からなければ、誰に頼めばいいのかが分からないし、どんなことをしてくれるのかも分からないからです。
「歯科医院を開業する多くの先生方に本当に成功してほしい、そして歯科医院の廃業を減らしたい」そんな想いからこの記事を書きました。
歯科医院を開業するときの開業支援先の選定が上手くいき、歯科医院の開業で成功することを心から願っております。
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最後まで記事をお読みいただきありがとうございました。
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