歯科医院の開業時の物件選びは?「どうすればいいんだろう?」と悩んでいる人のために、歯科開業支援が得意な税理士が、開業物件の選び方の秘訣を大公開いたします。
歯科医院を開業するときは、物件選びから始めることになります。
歯科医院の開業で成功しようと思うなら、物件選びが重要になってきます。
それは、歯科医院開業で成功する鍵は物件選びだと言われているからです。
それでは、順番に物件選びのポイントを見ていきましょう。
最初に、歯科医院開業の物件の候補地(場所)の決め方からです。
目次は、読みたいところをタップして飛べます。
物件の候補地(場所)の決め方
歯科医院の開業での物件選びで最初に決めなければいけないことは、候補地(場所)です。
候補地を決めるときは、エリアを限定して決めるか、エリアにこだわらずに決めるかのどちらかになります。
最初にエリア限定での候補地(場所)の決め方から見ていきます。
特定のエリア限定
歯科医院の開業時の物件を決めるときに、候補地(場所)をエリアで限定して決める方法があります。
この方法は、元勤務地のエリアだったり出身大学のエリアだったり出身地のエリアだったりします。
慣れ親しんだエリアで開業する利点はありますが、本当にそのエリアで患者様が来る保障がないので、診療圏分析などを参考に慎重に決めなければなりません。
エリア限定での決め方には、大きく2通りの決め方があります。
駅近(繁華街・ビジネス街)
最初に駅近の物件について説明します。
駅近の物件を決めるときは、その駅の乗降人員を調べる必要があります。
せっかく駅から近い物件を探しても、乗降人員が少なければ、あまりメリットがないからです。
駅近の物件は、駅利用者の集患を期待できるメリットはありますが、家賃が高いというデメリットもあります。
郊外(住宅街・バス利用)
次は、駅からバス利用の物件です。
駅から時間がかかるので、駅利用者の集患は見込めませんが、住宅街からの集患は、見込めるので、近くに大きな団地やマンションなどがあるところを探すのがベストです。
駅近に比べて家賃が安いのもメリットの一つです。
全国どこでも
気に入った物件であれば、エリアはこだわらない探し方です。
エリアを限定しなければ、気に入った物件は探しやすいが、土地勘がなければ、集患が厳しくなることを知っておいてください。
なので、診療圏分析を参考に慎重に決めることをお勧めします。
物件の候補地(場所)が決まったら、次は物件の種類(タイプ)を決めて行きます。
物件の種類(タイプ)について
物件の種類(タイプ)については、4つに分けることができます。
それでは、順番に見ていきます。
テナント賃貸
一つ目はテナント物件です。
テナント物件の場合には、まず面積がどのくらい必要なのか?
面積は、ユニットを何台入れる予定か、スタッフルームや待合室をどのくらいの面積で考えているのかなど、クリニックのコンセプトによって決めて行きます。
面積が決まったら、面積に応じてテナントの賃料が決まってきます。
土地・建物購入
2つ目が土地を購入して建物を立てる一戸建て物件です。
この場合には、テナント物件に比べると購入価格が高額になるので、資金的に余裕がないと厳しくなります。
建物を立てるときに自宅併用にするのか、診療所単独にするのかも決めておかないといけません。
自宅併用にしても診療所単独にしても、それぞれメリットとデメリットがあるので、ライフプランに併せて決めていくことになります。
居抜き物件
三つ目が居抜き物件です。
居抜き物件は、新規物件に比べて開業資金が少なくて済むメリットがあります。
ただし、前のクリニックの引っ越し理由によっては、うまくいかないこともあります。
居抜き物件だと機械設備などにより家賃が通常より高額になります。
居抜き物件を買い取る場合には、含まれる機械や設備などにより買取金額が高額になります。
承継物件
四つ目が承継物件です。
承継物件は、親からの事業の承継または、相続などによる物件です。
機器や設備が老朽化している場合には、機械や設備の入れ替えも検討する必要があります。
先代の院長からの患者様を引き継ぐことができれば、大きなメリットになります。
歯科医院を開業するときの物件選びの候補地(場所)と物件の種類(タイプ)が決まったら、次に物件の条件(立地)を決めることになります。
物件の条件(立地)について
最初に物件の階数を決めることになります。
1階
1階で決める場合には、通りに面している間口が重要になります。
間口が狭ければ、1階でもあまりメリットがないからです。
通りの人の導線も集患に影響してきます。
2階以上
1階の物件が見つからない場合には、2階よりも上の物件になります。
2階よりも上の場合には、エレベーターがあるのか及び階段の位置などの確認も必要になります。
2階以上の物件でエレベーターのない物件の場合には、集患が厳しくなると思ってください。
階数の次は、建物の区分を決めることになります。
既存物件
既存物件の場合には、築年数や配管設備の確認などが必要になります。
築年数によっては、建物や配管設備が老朽化していることもあるので、しっかりと確認する必要があります。
新築物件
新築物件の場合には、使用開始日の確認が必要になります。
使用開始日から家賃が発生するからです。
使用開始日次第では、無駄な家賃がかからず、開業資金を節約できます。
建築中物件
完成前の建築中の物件の場合には、完成予定日を前もって確認する必要があります。
完成予定日がだいぶ先だと歯科医院の開業に間に合わなくなるからです。
内装工事についても前もって確認する必要があります。
内装設備よっては、ご自身で造作設備費が必要になるかも知れないからです。
歯科医院を開業するときの物件の選び方について見てきましたが、最後は、物件の選定方法(決め方・探し方)になります。
物件の選定方法(決め方・探し方)
歯科医院を開業するときの物件の選定方法(決め方・探し方)は、大きく2つに分かれます。
候補地の不動産屋
1つ目が候補地の不動産屋に行って、実際にご自身の目で見て決める方法です。
候補地が地元の不動産屋だと色々な情報を入手することができます。
実際にご自身で候補地に行ってみて周りの環境や人の導線などを確認できるので、手間はかかりますが、歯科医院の開業をするときの物件を探すときには、良い探し方だと思います。
医療物件専門の不動産屋
2つ目は、医療物件専門の不動産屋に依頼して物件を探してもらう方法です。
医療物件専門の不動産屋は、沢山の医療物件を持っているので、手間をかけずに探すことはできます。
不動産屋によっては、ご自身の望んでいる物件が探せるとは、限らないと思っていてください。
まとめ
それでは、今までの内容を振り返ってみます。
歯科医院を開業するときの物件を選ぶときには、
4つのステップに沿って進めていきます。
1.1つ目は、候補地(場所)の選定
→エリア限定または、全国どこでも⇒駅近または、郊外
2.2つ目は、種類(タイプ)の選定
→テナント賃貸、土地・建物購入、居抜き物件または、承継物件
3.3つ目は、条件(立地)の選定
→1階、2階以上、既存物件、新築物件または、建築中物件
4.4つ目は、物件の選定方法(決め方・探し方)
→開業地の不動産屋または、医療物件専門の不動産屋
この記事を書いた想い
今回、歯科医院を開業するときの物件選びのポイントをテーマに記事を書いたのは、
歯科医院を開業して成功するためには、物件選びが50%以上の割合を占めるからです。
「多くの歯科医院を開業する先生方に本当に成功してほしい、そして歯科医院の廃業を
減らしたい」そんな想いからこの記事を書きました。
歯科医院を開業するときの物件選びで成功することを願っております。
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最後まで記事をお読みいただきありがとうございました。
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