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確定申告で雑所得のやり方とは|雑所得の申告のやり方についての解説

確定申告で雑所得の申告のやり方って、「どうやるんだろう?」と悩んでいる人必見です。確定申告が得意な税理士が、確定申告時の雑所得の申告のやり方について解説していきます。

雑所得の概要

最初は、雑所得の概要についてです。
雑所得とは、利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、退職所得、山林所得、譲渡所得及び一時所得のいずれにも該当しない所得をいいます。
例えば、公的年金等もしくは副業に係る所得などが雑所得になります。

公的年金等

次は、公的年金等についてです。
公的年金等は、国民健康法、厚生年金保険法、公務員等の共済組合法などの規定による年金等をいいます。

業務に係るもの

次は、業務に係るものについてです。
業務に係るものは、副業などに係る収入のうち営利を目的とした継続的なものをいいます。

その他のもの

次は、その他のものについてです。
その他のものは、公的年金等及び業務に係るもの以外のものをいいます。

雑所得の計算方法

次は、雑所得の計算方法についてです。
雑所得の計算は、公的年金等、業務に係るもの及びその他のものに分けて計算をしていきます。

公的年金等

最初は、公的年金等についてです。
公的年金等に係る雑所得の計算は、公的年金等の収入金額から公的年金等控除額を差し引いて計算します。
公的年金等の収入金額は、年金事務所などからの振込金額や源泉徴収票等などにより確認できます。
公的年金等控除額は、年齢と金額により金額が違ってきます。
公的年金等控除額の計算は、公的年金等に係る雑所得の速算表により計算していきます。

業務に係るもの

次は、業務に係るものについてです。
業務に係るものの計算は、総収入金額から必要経費を控除して計算していきます。

その他のもの

次は、その他のものについてです。
公的年金等及び業務に係るもの以外の雑所得の計算は、総収入金額から必要経費を控除して計算します。

雑所得の税額の計算方法

次は、雑所得の税額の計算方法についてです。
雑所得の税額の計算は、総所得金額として総合課税されるものと申告分離課税とされるものがあります。

総所得金額として総合課税されるもの

次は、総所得金額として総合課税されるものについてです。
通常、雑所得の金額は、給与所得などの他の所得の金額と合計して総所得金額として総合課税されて税額が計算されます。

申告分離課税されるもの

次は、申告分離課税されるものについてです。
居住者などが、一定の先物取引の差金等決済をした場合には、その先物取引に係る雑所得の金額の合計額は、他の所得と区分して一定の税率による申告分離課税となります。

雑所得の源泉徴収

次は、雑所得の源泉徴収についてです。
公的年金等や原稿料・講演料等は、原則として支払いの際に源泉徴収が行われます。
通常、源泉徴収された税額などは、給与所得などと同じように確定申告により清算されます。
確定申告により清算されることなく源泉徴収だけで税額が完結してしまう源泉分離課税適用の雑所得の金額もあります。

源泉分離課税

次は、源泉分離課税についてです。
源泉分離課税制度は、他の所得と全く分離して、所得を支払う者がその所得の支払いの際に一定の税率で所得税を源泉徴収し、それだけで所得税の納税が完結するというものです。
定期積金の給付補てん金、抵当証券の利息など、金融類似商品の収益等については、源泉分離課税が適用されるので、確定申告を行うことはできません。

令和4年分以後の業務に係る雑所得

次は、令和4年分以後の業務に係る雑所得についてです。
令和4年分以後の業務に係る雑所得については、法改正がありました。

現金預金取引等関係書類

次は、現金預金取引等関係書類についてです。
令和4年分以後の所得税において、業務に係る雑所得を有する場合で、その年の前々年分の業務に係る雑所得の収入金額が300万円を超える場合には、現金預金取引等関係書類を保存する必要があります。

収支内訳書

次は、収支内訳書についてです。
業務に係る雑所得を有しており、その年の前々年分の業務に係る雑所得の収入金額が1000万円を超える方が確定申告書を提出する場合には、総収入金額や必要経費の内容を記載した書類(収支内訳書など)の添付が必要になります。

まとめ

それでは、ここまでの内容を振り返ってみます。
「確定申告で雑所得のやり方」で悩んでいる人のために
「雑所得の申告のやり方」について

  1. 雑所得の概要:雑所得は、他のどの所得にも該当しない所得をいう。
    • 公的年金等:国民年金や厚生年金などの年金などをいう。
    • 業務に係るもの:副業などの営利を目的としたものをいう。
    • その他のもの:公的年金等及び業務に係るもの以外のものをいう。
  2. 雑所得の計算:種類別に計算する。
    • 公的年金等:公的年金等の収入金額から公的年金等控除額を控除して計算する。
    • 業務に係るもの:総収入金額から必要経費を控除して計算する。
    • その他のもの:総収入金額から必要経費を控除して計算する。
  3. 雑所得の税額の計算方法:総合課税と申告分離課税がある。
    • 総所得金額として総合課税されるもの:給与所得などと合計して総合課税される。
    • 申告分離課税されるもの:他の所得と区分して申告分離課税される。
  4. 雑所得の源泉徴収:通常は、支払い時に源泉徴収される。
    • 源泉分離課税:雑所得のうち一定のものは、源泉分離課税されて納税が完結する。
  5. 令和4年分以後の業務に係る雑所得:法改正があった。
    • 現金預金取引等関係書類:前々年の業務に係る収入金額が300万円を超える場合には、現金預金取引等関係書類の保存が必要となる。
    • 収支内訳書:前々年の業務に係る収入金額が1000万円を超える場合には、確定申告書に収支内訳書の添付が必要になる。

この記事を書いた想い
今回、「確定申告で雑所得のやり方とは|雑所得の申告のやり方についての解説」をテーマに記事を書いたのは、歯科医院の院長先生から、「確定申告で雑所得の申告のやり方って、どうやるんだろう?」という質問をよく受けるので、それならば、確定申告で雑所得のやり方について詳しく書いてみようと思ったからです。
そのためには、雑所得の概要ついて解説したほうが分かりやすいと思ったので、雑所得の概要について詳しく書いてみました。
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「歯科医院を開業する多くの先生方に本当に成功してほしい、そして歯科医院の廃業を減らしたい」そんな想いから歯科医院の院長先生に確定申告で悩んでほしくないという気持ちからこの記事を書きました。
歯科医院を開業する院長先生の確定申告のお悩みを解決することにより歯科医院経営で成功することを心から願っております。
最後まで記事をお読みいただきありがとうございました。

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