確定申告の一時所得の計算について｜一時所得の計算と税額計算の解説

確定申告の一時所得の「計算が分からない？」とお困りの人必見！確定申告が得意な税理士が確定申告の一時所得の計算と税額計算について詳しく解説いたします。

一時所得の計算

最初は、一時所得の計算についてです。

一時所得の金額は、次の算式により計算します。
総収入金額－収入を得るために支出した金額－特別控除額＝一時所得の金額

一時所得の総収入金額

次は、一時所得の総収入金額についてです。

　一時所得の総収入金額は、収入金額の合計になるので、税金を差し引かれて収入した場合には、税込み金額に再計算した金額の合計金額になります。

一時所得の収入を得るために支出した金額

次は、一時所得の収入を得るために支出した金額についてです。

一時所得の収入を得るために支出した金額は、その収入を生じた行為をするため、
または、その収入を生じた原因の発生に伴い、直接要した金額に限ります。

（例）競馬や競輪などの払戻金の場合

Aレース　払戻金収入100万円　馬券購入３０万円
Bレース　払戻金収入　０円　 馬券購入２０万円

この場合には、払戻金に係る馬券購入３０万円だけが収入を得るために支出した金額になります。

一時所得の特別控除額

次は、一時所得の特別控除額についてです。

一時所得の特別控除額は、最高で５０万円になります。

（例1）総収入金額70万円
収入を得るために支出した金額30万円の場合には、
特別控除額は、４０万円になります。

>（例2）総収入金額80万円
収入を得るために支出した金額20万円の場合には、
特別控除額は、50万円になります。

一時所得の税額の計算

次は、一時所得の税額の計算についてです。

一時所得については、他の所得とは、違う税額計算をします。

２分の１課税

次は、２分の１課税についてです。

一時所得の金額は、その所得金額の２分の１に相当する金額を給与所得などの他の所得の金額と合計して総所得金額を求めた後、税額を計算します。

源泉分離課税

次は、源泉分離課税についてです。

懸賞金付預貯金等の懸賞金等や、
一時払養老保険、一時払損害保険等（注1）の差益等については、
20.315パーセント（注2）の税率による源泉分離課税（注3）が適用されるので、
確定申告を行うことはできません。

（注1）保険期間が５年以内であるなど一定の要件を満たすもの
（注2）所得税および復興特別所得税15.315パーセント、地方税5パーセント
（注3）源泉分離課税制度とは、他の所得と全く分離して、
所得を支払う者がその所得の支払の際に一定の税率で所得税を源泉徴収し、
それだけで所得税の納税が完結するというものです。

一時所得の概要

次は、一時所得の概要についてです。

一時所得とは、営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外の所得で、
労務や役務の対価としての性質や譲渡による対価としての性質を有しない
一時的な所得をいいます。

一時所得の具体的内容

次は、一時所得の具体的内容についてです。

一時所得とは、次のようなものなどをいいます。

①　懸賞や福引の賞金品（業務に関して受けるものを除く）

②　競馬や競輪の払戻金（営利を目的とする継続的行為から生じたものを除く）

③　生命保険の一時金（業務に関して受けるものを除く）や損害保険の満期返戻金等

④　法人から贈与された金品（業務に関して受けるもの、継続的に受けるものを除く）

⑤　遺失物拾得者や埋蔵物発見者の受ける報労金等

⑥　資産の移転等の費用に充てるため受けた交付金のうち、その交付の目的とされた支出に充てられなかったもの

まとめ

それでは、ここまでの内容を振り返ってみます。

「確定申告の一時所得の計算」について悩んでいる人のために
「一時所得の計算と税額計算」についての解説

1. 一時所得の計算：総収入金額－収入を得るために支出した金額－特別控除額
   • 総収入金額：税抜きの場合には、税込みに再計算する。
   • 収入を得るために支出した金額：その収入を得るために直接要した金額
   • 特別控除額：最高５０万円
2. 一時所得の税額の計算
   • ２分の１課税：所得金額の２分の1を総所得金額に加算する。
   • 源泉分離課税：源泉分離課税を適用されたものは、確定申告ができない。
3. 一時所得の概要：一所得とは、営利目的以外で単発的な、労務や役務の対価以外で、一時的な所得をいう。
   • 一時所得の内容：懸賞や福引の賞金品、競馬や競輪の払戻金など

この記事を書いた想い
今回、「確定申告の一時所得の計算について｜一時所得の計算と税額計算の解説」をテーマに記事を書いたのは、歯科医院の院長先生から、「確定申告の一時所得の計算が分からない？」という質問をよく受けるので、それならば、確定申告の一時所得の計算について詳しく書いてみようと思ったからです。

そのためには、一時所得の計算と税額計算を解説したほうが分かりやすいと思ったので、一時所得の計算と税額計算について詳しく書いてみました。
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「歯科医院を開業する多くの先生方に本当に成功してほしい、そして歯科医院の廃業を減らしたい」そんな想いから歯科医院の院長先生に確定申告で悩んでほしくないという気持ちからこの記事を書きました。

歯科医院を開業する院長先生の確定申告のお悩みを解決することにより歯科医院経営で成功することを心から願っております。

最後まで記事をお読みいただきありがとうございました。