個人で事業をしていると、売上よりも経費が多くなり「赤字」になることがあります。特に開業したばかりの時期や、設備投資をした年などは赤字になりやすいものです。こうした場合、「赤字なら確定申告しなくてもいいのでは?」と考える人もいますが、実は赤字でも確定申告をすることで税金面で大きなメリットがあります。ここでは、確定申告が得意なベテラン税理士が、事業所得が赤字になった場合の考え方や確定申告のポイントについてわかりやすく解説します。
目次は、読みたいところをタップして飛べます。
確定申告で事業所得が赤字になるケースとは
最初は、確定申告で事業所得が赤字になるケースとはについてです。
確定申告で事業所得が赤字になるケースは、いくつかが考えられます。
事業所得が赤字になる主な原因
次は、事業所得が赤字になる主な原因についてです。
事業所得が赤字になる主な原因は、売上がまだ安定していないことや、開業時の初期費用が大きいことです。
たとえば、設備の購入費や広告費、仕入れ費用などが増えると、売上よりも経費の方が多くなる場合があります。
また、事業拡大のために投資をした年も、一時的に赤字になることがあります。
開業初年度は赤字になりやすい理由
次は、開業初年度は赤字になりやすい理由についてです。
開業したばかりの時期は、顧客や取引先がまだ少ないため売上が伸びにくい傾向があります。
一方で、パソコンや備品の購入、ホームページ制作費などの出費は多くなりがちです。
そのため、開業初年度は赤字になるケースが珍しくありません。
赤字でも確定申告をするメリット
次は、赤字でも確定申告をするメリットについてです。
赤字でも確定申告を行うことで、税金面でのメリットを受けられる可能性があります。
特に重要なのが「損益通算」と「赤字の繰越」です。
これらを活用することで、将来の税金負担を軽くできる場合があります。

事業所得が赤字でも確定申告すべき理由
次は、事業所得が赤字でも確定申告すべき理由についてです。
事業所得が赤字の場合でも、確定申告をしておくことで節税につながる可能性があります。
損益通算で税金が戻る可能性がある
次は、損益通算で税金が戻る可能性があることについてです。
損益通算とは、事業の赤字を他の所得と相殺できる制度です。
たとえば、会社員として給与所得がある人が副業で事業を行っている場合、事業の赤字を給与所得と合算して計算できます。
その結果、所得全体が減るため、すでに納めた所得税の一部が還付される可能性があります。
赤字の繰越で将来の節税につながる
次は、赤字の繰越で将来の節税につながることについてです。
青色申告をしている場合、赤字を最大3年間繰り越すことができます。
これを「純損失の繰越控除」といいます。
たとえば、今年50万円の赤字が出た場合、翌年以降に利益が出たときにその赤字を差し引くことができるため、将来の税金を減らすことができます。
申告しないと損するケース
次は、申告しないと損するケースについてです。
赤字だからといって申告をしないと、これらの制度を利用することができません。
特に赤字の繰越は申告していなければ認められないため、節税のチャンスを逃してしまうことになります。

事業所得の赤字を確定申告する方法
次は、事業所得の赤字を確定申告する方法についてです。
赤字であっても、確定申告の手続きは基本的に通常の申告と同じです。
確定申告書の書き方
次は、確定申告書の書き方についてです。
確定申告書では、売上から必要経費を差し引いて事業所得を計算します。
その結果がマイナスになれば赤字となります。
赤字の場合でも、確定申告書に正しく記入して提出することが重要です。
収支内訳書・青色申告決算書の記入ポイント
次は、収支内訳書・青色申告決算書の記入ポイントについてです。
白色申告の場合は収支内訳書、青色申告の場合は青色申告決算書を作成します。
売上や経費を正確に記録し、帳簿と一致するように記入しましょう。
特に経費の計上漏れや計算ミスがないよう注意が必要です。
赤字申告でよくあるミス
次は、赤字申告でよくあるミスについてです。
赤字申告で多いミスとして、プライベートな支出を経費に含めてしまうケースがあります。
また、領収書の保管が不十分だと、後から説明できなくなる可能性があります。
帳簿と証拠書類はきちんと整理しておきましょう。

赤字申告をするときの注意点
次は、赤字申告をするときの注意点についてです。
赤字申告を行う際には、いくつか注意すべきポイントがあります。
プライベート支出との区別
次は、プライベート支出との区別についてです。
事業に関係のない支出を経費に含めると、税務上問題になることがあります。
経費として認められるのは、あくまで事業に必要な支出だけです。
税務調査でチェックされやすいポイント
次は、税務調査でチェックされやすいポイントについてです。
赤字が続いている場合、税務署から内容を確認されることがあります。
売上の計上漏れや経費の不自然な増加がないかなど、帳簿の内容をしっかり説明できるようにしておくことが大切です。
帳簿と領収書の保存ルール
次は、帳簿と領収書の保存ルールについてです。
帳簿や領収書は一定期間保存する必要があります。
一般的には7年間の保存が必要とされるため、整理して保管しておきましょう。
まとめ
事業所得が赤字でも確定申告は必ずしておこう
事業所得が赤字になった場合でも、確定申告をすることで損益通算や赤字の繰越といった制度を利用できる可能性があります。
これらは将来の税金を減らすために重要な仕組みです。
赤字だからといって申告をしないのではなく、正しく確定申告を行うことで節税につなげることができます。
帳簿や領収書をしっかり管理し、正確な申告を行うことが大切です。
もし不安がある場合は、税理士など専門家に相談するのも一つの方法でしょう。
この記事を書いた想い
今回、「確定申告で事業所得が赤字になったら損失の扱いと節税ポイントを解説」をテーマに記事を書いたのは、歯科医院の院長先生から、「確定申告で事業所得が赤字なら確定申告しなくてもいいのでは?」という質問をよく受けるので、それなら確定申告で事業所得が赤字になったときについて書いてみようと思ったからです。
そのためには、損失の扱いと節税ポイントを解説したほうが分かりやすいと思ったので、損失の扱いと節税ポイントを詳しく書いてみました。
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「歯科医院を開業する多くの先生方に本当に成功してほしい、そして歯科医院の廃業を減らしたい」そんな想いから歯科医院の院長先生に確定申告で悩んでほしくないという気持ちからこの記事を書きました。
歯科医院を開業する院長先生の確定申告のお悩みを解決することにより歯科医院経営で成功することを心から願っております。
最後まで記事をお読みいただきありがとうございました。
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