確定申告

個人事業主が赤字でも確定申告は必要?申告するメリットと注意点解説

「今年は赤字だったから、確定申告はしなくていいのでは?」そう考える個人事業主の方は少なくありません。しかし、赤字=申告不要とは限らないのが確定申告の難しいところです。実は、赤字だからこそ申告したほうがいいケースもあります。今回は、確定申告が得意なベテラン税理士が、個人事業主が赤字の場合に確定申告が必要かどうか、その判断基準とメリット・注意点をわかりやすく解説します。

個人事業主が赤字でも確定申告は必要?

最初は、個人事業主が赤字でも確定申告は必要?についてです。

所得がマイナスの場合の基本ルール

次は、所得がマイナスの場合の基本ルールについてです。

個人事業主の確定申告は、「所得」が基準になります。
所得とは、売上から必要経費を差し引いた金額です。この所得がマイナス、つまり赤字の場合、原則として所得税は発生しません。
そのため、税金を納める義務という意味では申告しなくても問題ないケースもあります。
ただし、これはあくまで「所得税がかからない」というだけの話です。
申告しないことで不利になることもあるため、慎重な判断が必要です。

申告しなくてもよいケースとは

次は、申告しなくてもよいケースとはについてです。

たとえば、開業初年度で売上が少なく、今後も事業を継続する予定がない場合などは、実務上、申告しないケースもあります。
しかし、継続して事業を行う予定があるなら、赤字でも申告しておくほうが安心です。

赤字でも確定申告をしたほうがいい理由

次は、赤字でも確定申告をしたほうがいい理由についてです。

損失の繰越控除が使える(青色申告)

次は、損失の繰越控除が使える(青色申告)についてです。

青色申告をしている個人事業主であれば、赤字(純損失)を最長3年間繰り越すことができます。
これを「純損失の繰越控除」といいます。
たとえば今年50万円の赤字が出た場合、翌年に100万円の黒字が出ても、差し引き50万円分に対してだけ課税されます。
将来の税金を減らせる大きなメリットです。
ただし、この制度は確定申告をしていなければ使えません。
赤字だからと申告しないと、将来の節税チャンスを失うことになります。

住民税や国民健康保険料への影響

次は、住民税や国民健康保険料への影響についてです。

所得が低い、または赤字であることを申告しておくと、住民税や国民健康保険料が軽減される場合があります。
申告をしないと、自治体側で所得が把握できず、想定より高い保険料になる可能性もあります。

融資や補助金で有利になることもある

次は、融資や補助金で有利になることもあることについてです。

金融機関の融資や補助金の申請では、確定申告書の提出が求められるのが一般的です。
赤字であっても、きちんと申告していること自体が信用につながります。
事業を継続するなら、帳簿と申告を整えておくことは重要です。

赤字申告をする際の注意点

次は、赤字申告をする際の注意点についてです。

青色申告と白色申告の違い

次は、青色申告と白色申告の違いについてです。

繰越控除が使えるのは青色申告の場合です。
白色申告では原則として赤字の繰越はできません。

節税メリットを活かしたいなら、青色申告承認申請書を提出しておく必要があります。

帳簿の保存義務を忘れない

次は、帳簿の保存義務を忘れないことについてです。

赤字でも帳簿の作成と保存は義務です。
領収書や請求書などの証憑書類も一定期間保管しなければなりません。
申告しないからといって、帳簿管理を怠るのは危険です。

経費の計上ミスに注意

次は、経費の計上ミスに注意についてです。

赤字を大きく見せようとして無理に経費を計上すると、税務調査で否認される可能性があります。
事業に直接関係する支出のみを適切に計上することが大切です。

確定申告をしないとどうなる?

次は、確定申告をしないとどうなる?についてです。

繰越控除が使えなくなる

次は、繰越控除が使えなくなることについてです。

もっとも大きなデメリットは、赤字の繰越ができなくなることです。
将来黒字化したときに余分な税金を支払うことになりかねません。

税務署からのお尋ねが来るケース

次は、税務署からのお尋ねが来るケースについてです。

開業届を出しているのに申告がない場合、税務署から確認の連絡が来ることもあります。
不要なトラブルを避けるためにも、状況に応じた対応が必要です。

まとめ

個人事業主は赤字でも確定申告を検討しよう

個人事業主は、赤字であれば必ずしも所得税の確定申告が必要とは限りません。

しかし、将来の節税や社会保険料の軽減、信用の確保といった観点から見ると、赤字でも申告するメリットは大きいといえます。

特に青色申告をしている場合は、損失の繰越控除を活用するためにも、確定申告を行うことが重要です。

「赤字だから関係ない」と考えず、自分の事業計画に合わせて判断することが、賢い経営につながります。

この記事を書いた想い
今回、「個人事業主が赤字でも確定申告は必要?申告するメリットと注意点解説」をテーマに記事を書いたのは、歯科医院の院長先生から、「今年は赤字だったから、確定申 告はしなくていいのでは?」
という質問をよく受けるので、それなら個人事業主が赤字でも確定申告は必要?について書いてみようと思ったからです。

そのためには、確定申告が必要かどうか、その判断基準とメリット・注意点を解説したほうが分かりやすいと思ったので、確定申告が必要かどうか、その判断基準とメリット・注意点を詳しく書いてみました。
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「歯科医院を開業する多くの先生方に本当に成功してほしい、そして歯科医院の廃業を減らしたい」そんな想いから歯科医院の院長先生に確定申告で悩んでほしくないという気持ちからこの記事を書きました。

歯科医院を開業する院長先生の確定申告のお悩みを解決することにより歯科医院経営で成功することを心から願っております。

最後まで記事をお読みいただきありがとうございました。

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