確定申告の医療費控除は、明細書が書ければ、8割〜9割できたも同然と言われています。明細書が書けないとお困りの方「必見!」歯科医院の開業支援と確定申告が得意な税理士が30年以上確定申告に携わってきた経験から医療費控除の明細書の書きかたについて分かりやすくご説明していきますので、安心して最後までお読みください。
私のこれまでの経験から医療費控除の明細書が書けない人の特徴は、準備作業を怠っているということです。
どういうことかと言うと明細書は、準備作業で80%〜90%は、完了すると言えるからです。
最初は、一番重要な医療費控除の明細書を書くための準備作業について話していきます。
多くの人は、この準備作業を知らないので、医療費控除の明細書が書けないということを最初にお伝えしておきます。
目次は、読みたいところをタップして飛べます。
医療費控除の明細書を書くための準備作業
最初は、医療費控除の明細書を書くための準備作業についてです。
この準備作業を怠らなければ、明細書の8割〜9割は、書けたも同然というくらい準備作業が重要になります。
準備作業の中でも領収書の整理が最も重要になります。
医療を受けた人ごとの領収書の整理
最初は、医療を受けた人ごとの領収書の整理についてです。
明細書を書くための準備として領収書の整理については、多くの人が言われますが、ただ、整理するだけでなく医療を受けた人ごとの領収書の整理が重要になります。
病院・薬局(以下病院等という)ごとの領収書の整理
次は、病院等ごとの領収書の整理についてです。
医療を受けた人ごとに整理した領収書を、更に病院等ごとに整理していきます。
整理した領収書の金額の集計
次は、整理した領収書の金額の集計についてです。
ここまでで、領収書を医療を受けた人ごと、病院ごとに整理できたので、次は、その整理できた領収書の金額の集計になります。
通院等のための交通費(通院費)の金額の集計
次は、通院等のための交通費(通院費)の金額の集計になります。
領収書の金額の集計が終わったら、次は、病院ごとに通院等のための交通費(通院費)の金額の集計になります。
医療費控除の対象となる通院費は、医師等に診察等を受けるため直接必要なもので、かつ、通常必要なものであることが必要であり、患者自身が通院するに際して必要なものに限られるとされています。
ただし、子供の通院に母親が付き添う場合のように、患者の年齢や病状からみて、患者を一人で通院させることが危険な場合には、患者の通院費のほかに付き添人の交通費(通院のために必要なものに限ります。)も医療費控除の対象となります。
ここまでで、医療控除の明細書を書くための準備作業ができたので、次は、実際に明細書を書いていきます。
医療費控除の明細書の書き方
次は、医療費控除の明細書の書き方についてです。
ここからは、実際の医療費控除の明細書(内訳書)の画像を参考にしながら書き方についてお話していきます。
年分の記入
最初は、年分の記入からです。
一番上にある年分の記入です。令和〇年分と記入します。
住所及び氏名の記入
次は、住所及び氏名の記入についてです。
年分の下にある住所及び氏名の記入です。住所は、納税者の住所地になります。氏名は、納税者の氏名を記入します。
医療費通知に記載された事項
次は、1.医療通知書に記載された事項についてです。
(1)には、医療通知書に記載された自己負担額を記入します。
(2)(1)で記入した医療費のうち、その年中に実際に支払った医療費の合計額を記入します。
(3)生命保険契約、損害保険契約又は健康保険法の規定に基づき受け取った保険金や給付金(入院給付金、出産育児一時金、高額医療費など)がある場合に記入します。
ここは、医療通知書を添付する場合に記入します。医療通知書を添付しない場合には、記入する必要は、ありません。
医療費(医療費通知に記載された事項以外)の明細
次は、2.医療費の明細についてです。
(1)医療を受けた方の氏名
準備作業で整理した領収書を見て医療を受けた人ごとに氏名を記入します。
(2)病院等の支払先の名称
準備作業で整理した領収書を見て病院等の支払い先の名称を記入します。
(3)医療費の区分
準備作業で整理した領収書を見て該当する項目にチェックマークをします。
(4)支払った医療費の額
準備作業で整理した領収書を見て支払った医療費の額を記入します。
(5)(4)のうち生命保険や社会保険などで補てんされる金額がある場合に記入します。
(5)までの記入が終わったら、(4)(5)に記入した金額の合計額を、2の合計に記入します。
最後に1.医療通知書に記載された金額がある場合には、ア+ウの金額をAに記入しイ+エの金額をBに記入します。
控除額の計算
次は、3.控除額の計算についてです。
A:支払った医療費は、2.医療費の明細で記入したAの金額を記入します。
B:保険金などで補てんされる金額は、2.医療費の明細で記入したBの金額を記入します。
C:差引金額は、A-Bの金額を記入します。
D:所得金額の合計額は、確定申告書第一表の⑫の金額を記入します。
E:D×0.05で計算した金額を記入します。
F:Eの金額と10万円のいずれか少ない方の金額を記入します。
G:医療費控除額は、C-Fで計算した金額を記入します。計算した金額が200万円を超えた場合には、200万円、赤字の時は、0円になります。
医療費控除額は、確定申告書第一表の「所得から差し引かれる金額」の医療費控除欄に記入します。
まとめ
それでは、ここまでの内容を振り返ってみます。
医療費控除の明細書の書き方は、準備作業で80%〜90%は完了するといわれています。
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- 医療費控除の明細書を書くための準備作業
- 医療を受けた人ごとの領収書の整理→医療を受けた人ごとに領収書を整理します。
- 病院等ごとの領収書の整理→病院等ごとに領収書を整理します。
- 整理した領収書の金額の集計→整理した領収書の金額を集計します。
- 通院費の金額の集計→病院等ごとに通院費の金額を集計します。
- 医療費控除の明細書の書き方
- 年分の記入→令和〇年分を記入します。
- 住所及び氏名の記入→納税者の住所及び氏名を記入します。
- 納税通知書に記載された事項
- 医療費控除の明細書を書くための準備作業
1.医療通知書に記載された事項について記入します。
(1)には、医療通知書に記載された自己負担額を記入します。
(2)(1)で記入した医療費のうち、その年中に実際に支払った医療費の合計額を記入します。
(3)生命保険契約、損害保険契約又は健康保険法の規定に基づき受け取った保険金や給付金(入院給付金、出産育児一時金、高額医療費など)がある場合に記入します。
ここは、医療通知書を添付しない場合には、記入する必要は、ありません。
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- 医療費(医療費通知に記載された事項以外)の明細
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2.医療費の明細について記入します。
(1)医療を受けた方の氏名
準備作業で整理した領収書を見て医療を受けた人ごとに氏名を記入します。
(2)病院等の支払先の名称
準備作業で整理した領収書を見て病院等の支払い先の名称を記入します。
(3)医療費の区分
準備作業で整理した領収書を見て該当する項目にチェックマークをします。
(4)支払った医療費の額
準備作業で整理した領収書を見て支払った医療費の額を記入します。
(5)(4)のうち生命保険や社会保険などで補てんされる金額がある場合に記入します。
(5)までの記入が終わったら、(4)(5)に記入した金額の合計額を、2の合計に記入します。
最後に1.医療通知書に記載された金額がある場合には、ア+ウの金額をAに記入しイ+エの金額をBに記入します。
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- 控除額の計算
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3.控除額の計算について記入します。
A:支払った医療費は、2.医療費の明細で記入したAの金額を記入します。
B:保険金などで補てんされる金額は、2.医療費の明細で記入したBの金額を記入します。
C:差引金額は、A-Bの金額を記入します。
D:所得金額の合計額は、確定申告書第一表の⑫の金額を記入します。
E:D×0.05で計算した金額を記入します。
F:Eの金額と10万円のいずれか少ない方の金額を記入します。
G:医療費控除額は、C-Fで計算した金額を記入します。計算した金額が200万円を超えた場合には、200万円、赤字の時は、0円になります。
医療費控除額は、確定申告書第一表の「所得から差し引かれる金額」の医療費控除欄に記入します。
この記事を書いた想い
今回、「確定申告の医療費控除明細書の書き方|医療費控除明細書が、書けない人必見!」をテーマに記事を書いたのは、歯科医院の院長先生やスタッフさんから、「確定申告の医療費控除の明細書は、どう書けばいいんだろう?」という質問を受けるので、それならば、確定申告の医療費控除の明細書の書き方が分かる記事を書いてみようと思ったからです。
そのためには、確定申告の医療費控除の明細書を書くための準備作業を理解できなければいけないと思い明細書を書くための準備作業について分かりやすくお話しするのがいいと思い書いてみました。
「歯科医院を開業する多くの先生方に本当に成功してほしい、そして歯科医院の廃業を減らしたい」そんな想いから歯科医院の院長やスタッフさん達の確定申告の悩みを解決したいという気持ちからこの記事を書きました。
歯科医院を開業する院長先生とスタッフさん達の悩みを解決することにより歯科医院経営で成功することを心から願っております。
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最後まで記事をお読みいただきありがとうございました。
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