年末調整の時期になると、「保険料控除って結局いくら戻るの?」「書類は出しているけど、本当に得しているのかわからない?」と感じる方は多いのではないでしょうか。保険料控除は、正しく使えば確実に税金が軽くなる制度です。本記事では、年末調整が得意なベテラン税理士が、年末調整の基本から、保険料控除でいくら戻るのか、その計算方法と目安額までをわかりやすく丁寧に解説します。
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年末調整とは?保険料控除でお金が戻る仕組み
会社員や役員の方は、毎月の給与から概算の所得税が天引きされています。
しかし、実際の税額は1年間の収入と各種控除をもとに確定します。
この差額を調整するのが年末調整です。
保険料控除は、この税額を減らすための控除制度の一つで、対象となる保険料を支払っていれば、税金が戻る(または少なくなる)可能性があります。

年末調整の保険料控除とは?対象になる保険の種類
年末調整で使える保険料控除は、主に次の3つです。
生命保険料控除:生命保険契約に基づく死亡保険や終身保険など
介護医療保険料控除:生命保険契約に基づく医療保険、がん保険など
個人年金保険料控除:生命保険契約に基づく老後資金を目的とした年金保険
また、2012年以降に契約したものは「新契約」、それ以前は「旧契約」となり、控除額の計算方法が異なります。
これは控除証明書に記載されているため、必ず確認しましょう。

保険料控除でいくら戻る?計算の考え方
ここで注意したいのが、「控除額=戻る金額」ではないという点です。
控除額とは、税金を計算する前に差し引かれる金額のこと。
実際に戻る金額は、「控除額 × 税率」で決まります。
例えば、控除額が10万円で、所得税率10%・住民税率10%の場合、合計で約2万円分の税金が軽減されるイメージです。

年末調整の保険料控除でいくら戻るか計算する方法
計算といっても、難しい作業はほとんどありません。
保険会社から届く保険料控除証明書を確認
年間の支払保険料を申告書に転記
申告書の早見表に当てはめて控除額を記入
基本的には金額を写すだけで、会社やシステム側が最終計算をしてくれます。

(具体例)年末調整の保険料控除でいくら戻る?
あくまで目安ですが、以下のようになります。
年収400万円:約8,000円〜1万円+住民税軽減
年収600万円:約2万円前後+住民税軽減
年収800万円:約2万5,000円前後+住民税軽減
家族構成や税率によって差はありますが、「数千円〜数万円」単位で変わることが多いです。

年末調整で保険料控除を使うときの注意点
よくあるミスは、控除証明書の提出漏れや金額の転記ミスです。証明書を紛失した場合でも、保険会社のマイページや再発行で対応できます。
また、家族の保険でも実際に保険料を支払っている人が控除を受けられる点にも注意しましょう。

保険料控除を正しく使って、年末調整で損をしないために
年末調整前に必ず確認すべきチェックリスト
控除証明書は揃っているか
金額を正しく転記しているか
保険の区分は合っているか
これだけ確認すれば、大きなミスは防げます。
不安な場合は専門家に相談するのも一つの方法
「これで合っているか不安」
「もっと税金を減らせる方法が知りたい」
そんな場合は、税理士などの専門家に相談するのも有効です。
特に複数の保険に加入している方は、一度確認する価値があります。
まとめ
年末調整の保険料控除は、仕組みさえ理解すれば決して難しくありません。
控除証明書を確認し、金額を正しく記入するだけで、税金が確実に軽くなります。
毎年の手続きだからこそ、「いくら戻るのか」を把握して、損のない年末調整を行いましょう。
この記事を書いた想い
今回、「年末調整の保険料控除でいくら戻る?計算方法と目安額を丁寧に解説」をテーマに記事を書いたのは、歯科医院の院長先生から、「保険料控除って結局いくら戻るの?書類は出しているけど、本当に得しているのかわからない?」という質問をよく受けるので、それならば年末調整の保険料控除でいくら戻るのかついて書いてみようと思ったからです。
そのためには、計算方法と目安額などについて詳しく解説したほうが分かりやすいと思ったので、計算方法と目安額などについて詳しく書いてみました。
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「歯科医院を開業する多くの先生方に本当に成功してほしい、そして歯科医院の廃業を減らしたい」そんな想いから歯科医院の院長先生に年末調整で悩んでほしくないという気持ちからこの記事を書きました。
歯科医院を開業する院長先生の年末調整のお悩みを解決することにより歯科医院経営で成功することを心から願っております。
最後まで記事をお読みいただきありがとうございました。
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