年末調整時の配偶者控除は「どうすればいいんだろう？」と悩んでいる人必見！年末調整が得意な税理士が年末調整における配偶者控除について、控除対象配偶者の概要と配偶者控除等申告書について解説します。
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配偶者控除の概要
最初は、配偶者控除の概要についてです。
納税者に所得税法上の控除対象配偶者がいる場合には、一定の金額の所得控除が受けられます。これを配偶者控除といいます。
配偶者控除の金額
次は、配偶者控除の金額についてです。
控除額は、控除を受ける納税者本人の合計所得金額及び控除対象配偶者の年齢により次の通りになります。
①納税者本人の合計所得金額が900万円以下の場合
一般の控除対象配偶者 38万円
老人控除対象配偶者 48万円
②納税者本人の合計所得金額が900万円超950万円以下の場合
一般の控除対象配偶者 26万円
老人控除対象配偶者 32万円
③納税者本人の合計所得金額が950万円超1000万円以下の場合
一般の控除対象配偶者 13万円
老人控除対象配偶者 16万円
（注1）老人控除対象配偶者は、年齢70歳以上の人です。
（注2）配偶者が障害者の場合には、配偶者控除の他に障碍者控除27万円（特別障碍者の場合は40万円、同居特別障碍者の場合は75万円）が控除できます。
（注3）配偶者控除の適用がない方で、納税者本人の合計所得金額が1000万円以下であり、かつ、配偶者の合計所得金額が48万円超133万円以下である方については、配偶者特別控除の適用を受けることができます。配偶者特別控除額は最高で38万円ですが、配偶者特別控除の適用を受ける納税者本人の合計所得金額および配偶者の合計所得金額に応じて控除額が異なります。
控除対象配偶者の範囲
次は、控除対象配偶者の範囲についてです。
配偶者控除の適用を受けるためには、控除対象配偶者の要件に該当しなければなりません。
控除対象配偶者の要件
次は、控除対象配偶者の要件についてです。
控除対象配偶者とは、その年12月31日の現況で、次の4つの要件のすべてに当てはまる人です。
①民法の規定による配偶者であること。（内縁関係の人は該当しません。）
②納税者と生計を一にしていること。
③年間の合計所得金額が48万円以下であること。（給与収入の場合は103万円以下）
④青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払いを受けていないことまたは白色申告者の事業専従者でないこと。
配偶者控除等申告の手続き
次は、配偶者控除等申告の手続きについてです。
配偶者控除の適用を受けるためには、控除対象配偶者に該当しなければなりませんが、それだけでは、控除は受けられません。
給与の支払いを受ける人（給与所得者）が、その年の年末調整において、配偶者控除を受けるためには、手続きが必要になります。
配偶者控除等申告書の提出
次は、配偶者控除等申告書の提出についてです。
年末調整において配偶者控除等を受けようとする給与所得者は、その年最後の給与等の支払いを受ける日の前日までに給与の支払者に「給与所得者の配偶者控除等申告書」を提出しなければなりません。
配偶者控除等申告書の書き方
次は、配偶者控除等申告書の書き方についてです。
配偶者控除等申告書は、給与所得者の基礎控除申告書、給与所得者の配偶者控除等申告書および所得調整控除申告書が一緒になった申告書になります。申告書の右側が配偶者控除等申告書の記入個所になります。
①配偶者の氏名、配偶者の個人番号及び配偶者の生年月日など
②配偶者の本年中の合計所得金額の見積額の計算
③判定区分：年齢及び合計所得金額による判定
④控除額の計算：A~C及び①~④の区分判定による結果に応じて控除額を計算します。
まとめ
それでは、ここまでの内容を振り返ってみます。
「年末調整時の配偶者控除」について悩んでいる人のために
「配偶者控除の対象者と申告の概要」についての解説
- 配偶者控除の概要：控除対象配偶者がいる場合には、一定の金額の所得控除が受けられる。
- 配偶者控除の金額：納税者の合計所得金額と配偶者の年齢により13万円～48万円
- 控除配偶者の範囲：適用を受けるためには、一定の要件に該当しなければならない。
- 控除対象配偶者の要件：その年12月31日の現況で、4つの要件すべてに該当
- 配偶者控除等申告の手続き：控除を受けるには、手続きが必要
- 配偶者控除等申告書の提出：「給与所得者の配偶者控除等申告書」を提出
- 配偶者控除等申告書の書き方：配偶者氏名、個人番号、合計所得金額、控除額の計算など
この記事を書いた想い
今回、「年末調整時の配偶者控除の申告書｜配偶者控除の対象者と申告の概要」をテーマに記事を書いたのは、歯科医院の院長先生から、「年末調整時の配偶者控除はどうすればいいんだろう？」という質問をよく受けるので、それならば、年末調整時の配偶者控除について書いてみようと思ったからです。
そのためには、控除対象配偶者の概要と配偶者控除等申告書について解説したほうが分かりやすいと思ったので、控除対象配偶者の概要と配偶者控除等申告書について詳しく書いてみました。
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「歯科医院を開業する多くの先生方に本当に成功してほしい、そして歯科医院の廃業を減らしたい」そんな想いから歯科医院の院長先生に年末調整で悩んでほしくないという気持ちからこの記事を書きました。
歯科医院を開業する院長先生の年末調整のお悩みを解決することにより歯科医院経営で成功することを心から願っております。
最後まで記事をお読みいただきありがとうございました。
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